Interview「信頼性評価の知見」と「幅広い製品知識」を合わせ持った技術者を目指して

製品技術部 品質保証課

高専を卒業後、岩手県内企業へ入社し、車載電装品の回路設計や評価に関する業務に従事。2020年キオクシア岩手に転職。製品の信頼性評価を担当している。

Interview 「信頼性評価の知見」と「幅広い製品知識」を合わせ持った技術者を目指して

技術力の高さに惹かれ、車載部品メーカーからの転職を決意

― 普段の業務内容について教えてください。

製品の信頼性評価に関する仕事をしています。具体的には、量産品から抜き取ったサンプルに対して信頼性評価(電気的ストレスの印加)を行い、得られた不良率などの情報を基に量産品の品質監視を行っています。また、不良原因の調査や改善策の検討も行っています。
品質保証課で信頼性評価の業務を行っているのは私を含めた5名のチームです。上司は別業務との兼務なので、私は現場の取り纏め役として3名のメンバーを見ています。指導は難しく、今一番の課題ですが、業務を適切に割り振り、メンバーの成長を促せるようになりたいと思っています。

― なぜ転職先として、キオクシア岩手を選んだのでしょうか?

一番大きかったのは技術力の高さです。社会人になって5年が経過したころ、ちょうど今後のキャリアについて考えていたタイミングで「岩手県北上市から世界へ」を掲げているキオクシア岩手を知りました。
前職では車載電装品の回路設計や評価に関する業務を担っていたので異業種ではありますが、「製品の信頼性評価の仕事」であればこれまでの経験が生かせるのではと思いました。技術的なレベルが高い環境に身を置くことで、技術者としてより成長できるのではという期待もありましたね。

― 前職と今の仕事に共通点はありますか?

業種が異なるので重ならない部分の方が多いですが、実験や評価といった仕事の考え方ややり方自体には共通点があります。不良が出た時の原因究明のアプローチの仕方にも、重なるところがありますね。
また、異業種とはいえ前職では回路設計も経験しており、トランジスタなどの各種電子部品の原理に関する勉強はしていました。現在扱っているメモリ製品の動作原理や構造にも通じる知識なので、全くのゼロからのスタートではなく、製品について理解するための素地はあったかなと思います。
入社後は会社の教育プログラムや研修があるのはもちろん、製品の構造や作り方に関する資料を部署の先輩からいただき、個別に教えてもらいながら理解を深めていけました。慣れるまで専門用語には苦労しましたが、1年半が経つ頃には仕事を任されるようになり、会議時の質疑応答にもある程度自分で答えられるようになったかなと思います。

品質について胸を張って説明できることが大切

品質について胸を張って説明できることが大切

― どのような時にやりがいを感じますか?

不良の原因のアタリをつけ、それが想定通りだった時ですね。統計学に基づいてデータ分析をしていくと、「特定の工程である日を境に不良の予兆になる欠陥が増加している」などの事象が見えてきます。
それを元にどの工程に問題があるのかアタリをつけるのは知識や経験が物を言うところもあるのですが、最初に怪しいと絞り込んだところがドンピシャで当たったときはやりがいを感じますし、自分の成長を感じますね。
ゴミが付いてしまった、加工の際に削り過ぎてしまったなど、不良の結果から逆算して原因を考えることもあるのですが、自分の仮説とベテランの方の考えが合致したときは、製品や工程に関する知識が身についてきたことを実感します。

― 技術者としてのキャリアに、今の仕事はどのように役立つと思いますか?

幅広い知識と、多様な人とコミュニケーションを取る仕事の進め方は、いろいろな仕事に応用が効くと思います。品質保証の仕事上、さまざまな部署から相談を受けます。その分幅広い知識が必要であり、製品が不良した時の原因や対策を考える際も、例えば作り方だけを知っていても、製品の動き方を知らなければ十分な考察ができないこともあります。
また、品質保証の仕事に限らず、他の部署と仕事をする際に、ぼんやりとでもバックグラウンドが理解できていればコミュニケーションは取りやすくなります。
製品に関することを広く浅く知る必要があるので最初は苦労しますが、仮に他の部署に異動になったとしても、幅広い知識がある分、他の人には見えないところが見えるようなこともあるかなと思います。

― 品質保証の仕事をする上で、大事にしていることを教えてください。

「もし製品についてお客さまからクレームが来たときに、自分が胸を張って説明できることが大事」と上司から言われたことがあります。要するに、もしもの際に責任を全うできるぐらい、自分が納得できる判断をしなければいけないということです。品質保証の仕事をする上で、その言葉は印象に残っていますね。幸いにも、今のところ自分の判断によって大ごとになったことはありません。判断に迷ったときに自分が納得できるまで周りに相談できる環境があるのは大きいですね。すぐ相談ができて、過ごしやすい職場だと思います。

品質への厳しさは持ちつつも、ミスを責める人はいない

品質への厳しさは持ちつつも、ミスを責める人はいない

― 「相談しやすい」というのは、会社全体に通じる特徴でしょうか?

そう思います。話しやすい人が多く、真面目というか、相手に強い物言いをする人はいない印象です。それは岩手という地域柄もあるかもしれないですね。
品質保証課としても、品質へのこだわりという意味での厳しさはもちろん持っていますが、不良やミスに対して相手を責め立てるようなことはありません。個人的にも、相談しやすい部署でありたいと思っています。

― 制度や福利厚生など、働き方の面はいかがですか?

仕事柄、不良が出たり新製品を立ち上げたりする時期は忙しくなりますが、フレックスタイム制があり、時間の調整がしやすいのがありがたいです。有給も取りやすいですね。
あと、個人的には食堂があるのがうれしいです。温かいご飯が食べられるのはいいなと思います。
カルチャーショックだったのは、従業員が多く、駐車場が広いこと。駐車場からオフィスに到着するまでにかかる時間は予想以上でした(笑)

― 最後に、今後の目標を教えてください。

直近の目標としては、携わっている新規プロジェクトで、中心メンバーとして積極的に働きかけたいと思っています。以前に同様のプロジェクトに入った時は上司の指示を受けて動いていましたが、今回は信頼性評価に関わる部分で自分が深く関わり、他部署に自ら提案ができるような仕事のやり方にシフトしていかなければと思っています。
将来的な目標は、複合的な知識を持った技術者になること。信頼性評価のプロフェッショナルとしての知識と、製品の構造・動作・作り方などの幅広い知識を合わせ持った技術者になりたいですね。

志望者の方へのメッセージ

志望者の方へのメッセージ

キオクシア岩手は、チャレンジに対して肯定的な会社です。半導体製品はどんどん新たなチャレンジをしていかなければ同業他社に負けてしまうこともあり、「革新」という雰囲気を感じます。当社の高い技術力は、そうやって新しいことに取り組んできた中で培われたように思いますね。ボトムアップで意見を出しやすい環境でもあり、提案に対して頭ごなしに否定されたこともありません。新しいことに挑戦したい人にぜひおすすめしたいです。
また、2017年設立と若い会社なので「みんなで一緒に頑張っていこう」という前向きな雰囲気があります。私も入社当初はわからないことが多く、苦労もありましたが、周囲の人たちが協力的で救われました。中途入社も多いですし、私のように異業種から転職する人でも安心だと思います。

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