キオクシア岩手 環境への取り組み
キオクシア岩手株式会社は、地域企業の一員として環境保全活動に取り組んでいます。
エネルギー使用量の削減や地域との環境交流など、会社全体で推進中です。
詳しい内容は環境報告書をご覧ください。
キオクシア岩手株式会社 環境報告書 2023(PDF:2.79 MB)
大気、地下水、排水、悪臭物質、騒音・振動などの状況を法規制より厳しい自主管理基準を設け、測定を行い監視しています。
また、社内に分析センターを設置し、分析を迅速に実施できる体制を整備しています。
地下水測定
分析センターでの分析
その他、工場の稼働による周辺環境の変化を確認するため、工場稼働の前後に水質、大気質、生物生息状況などの調査を実施しています。第1製造棟の稼働前後の調査結果では、周囲への環境変化は確認されませんでした。
北上川水質調査
北上川生物調査
排水や排気処理施設などの環境施設は、キオクシアグループ独自の構造物ガイドラインに基づき設置しています。構造物ガイドラインには化学物質による汚染の未然防止・リスク低減を目的とした基準が定められています。
排ガス洗浄装置
排水の流出防止のための防液堤
環境保全に対する理解を深める社内イベントとして、環境強化月間(6月:環境月間、10月:3R推進月間、2月:省エネ月間)に取り組んでいます。取り組みの一部として、工場周辺の清掃活動を行っており、多くの従業員が参加しています。北上北工業団地の交通量・歩行者数の増加に当事者意識を持ち、率先して周辺地域の美化に努めています。
従業員による工場周辺清掃
北上市では、桜の名勝地である展勝地の素晴らしい桜を次の100年につないでいくため、桜の世話を行う「桜守」を育成する桜守事業活動を実施しています。
当社は本事業の「桜守講習会」に2021年から参加し、同公園内の桜の若木に肥料を与える作業に協力しております。
展勝地の桜木への追肥作業
キオクシアグループでは、製造工程において、環境負荷が小さい材料の選定に努めています。
近年、ヨーロッパを中心とした世界中で、製品に含まれる化学物質の使用制限が強まっています。これらの対応や環境保全を目的に、当社はキオクシアグループグリーン調達ガイドラインを制定し「調達禁止物質」や「調達管理物質」を定め、材料調達の段階から使用制限または管理すべき化学物質を事前に確認することで管理を徹底しています。
キオクシアグループ
グリーン調達ガイドライン
半導体の製造では、生産規模拡大に応じて廃棄物も徐々に増えてきています。
廃棄物による環境への影響を減らすため、廃棄物を削減する取組みやリサイクルの推進を行っています。事例として、水処理施設にて排水中に含まれる有用成分を蒸留・抽出しリサイクルすることで、資源の有効利用に取組んでいます。
廃液の蒸留装置
半導体製造過程において大量にエネルギーを使用するため、CO2排出量が増加する原因となっています。
キオクシア岩手全体で「省エネルギー委員会」を組織し、製造装置やその付属装置などの効率的な運転によるCO2削減施策を推進しています。また、太陽光発電システムで発電した再生可能エネルギーを使用しています。これらのCO2削減活動に取り組むことで、気候変動の抑制に繋げています。
太陽光発電システム
半導体の製造において、温暖化の原因となるガス(PFCs*)をそのまま排出させないため、それらを排出する装置全てに、温室効果ガスを除害する装置を設置しています。導入する全ての装置に設置することで、PFCsの排出量削減に取り組んでいきます。
*PFCs…Perfluorocarbons:炭素とフッ素が結合したガスで、地球温暖化への影響が大きいとされている。
温室効果ガス(PFCs)除害装置
様々な法律で制限されている化学物質が、環境などに与える影響を確認し、影響があるものを削減・代替化を積極的に行っています。
代替化が出来ない揮発性有機化合物(VOC)は、体にも悪くにおいもあるため、そのままの排出ができません。ガス除害装置を対象装置すべてに設置することで、排出量を低減させています。
*VOC…Volatile Organic Compounds:大気中で気体となる炭素化合物の総称。
揮発性有機化合物除害装置