環境への取り組み

トップメッセージ

キオクシア岩手は、フラッシュメモリの製造拠点として設立されました。フラッシュメモリは、スマートフォンや自動車、データセンター等の情報を「記憶」するための媒体として、生活に欠かせないものです。
皆さんの中には、半導体製造と聞くと、周辺環境への影響について気にかける方が多いかもしれません。キオクシア岩手は、皆さんへご心配やご迷惑をおかけしないよう、様々な対策を講じながら事業を進めています。
本ページには、キオクシア岩手を含めたキオクシアグループの環境保全活動がまとめられています。
キオクシア岩手が、地域へ活気を与える存在になればと思っております。皆さんの日頃からのご支援とご理解に感謝すると共に、当社の事業活動に対し、引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 柴山耕一郎

キオクシア岩手株式会社
代表取締役社長
環境保全責任者
柴山 耕一郎

環境経営に関する方針

キオクシアグループとして、環境に関する基本的な考え方を「キオクシアグループ環境方針」に定め、グループ全体に周知しています。

キオクシアグループの環境保全活動

キオクシアグループ全体で、環境保全活動に取り組んでいます。詳細は、キオクシアホールディングス環境サイトとサステナビリティレポートをご覧ください。

環境保全のニュース

キオクシア岩手としての取組み最新状況は、以下をご覧ください。

キオクシア岩手による環境への取り組み

環境保全のための経営体制

環境保全体制

 キオクシア岩手は、環境保全とエネルギー管理に関わる活動を継続的かつ効果的に推進するため、社長をトップとする組織体制を構築しています。 各活動に対する組織の役割を明らかにすることで、キオクシア岩手全体で環境保全とエネルギー管理に取り組んでいます。 環境保全とエネルギー管理に関する事項は、社長が参加する「地球環境会議」ならび「エネルギー管理委員会」にて審議しています。
審議内容は、協力会社を含む全ての従業員へ展開され、明確な環境保全活動を進めています。

環境保全体制
環境負荷低減の取り組み
環境目標

 キオクシア岩手は、キオクシアグループの長期環境目標に基づき、地球環境会議で審議された目標値を設定しています。
日常的な削減活動や新たな改善活動の実行によって、すべての項目で2024年度の環境目標値を達成しました。引き続き、環境負荷低減に向けて、取り組んでいきます。

環境目標

原単位* 原単位目標には活動を評価できる指標として、当社の生産メモリ容量原単位を使用

エネルギー起源CO2削減

 キオクシア岩手は、会社全体でエネルギー起源CO2削減に取り組む体制を構築し、製造・動力・共有の設備で使用されるエネルギーの削減を進めています。 キオクシア岩手の年間エネルギー起源CO2削減目標を設定し、CO2削減施策を立案・展開しています。2024年度のエネルギー起源CO2削減量は7,192t/年でした。

エネルギー起源CO<sub>2</sub>削減

温暖化物質(PFC等)排出量削減

 キオクシア岩手は、半導体を製造するため、多種類の温室効果ガス(PFC等)を扱っています。
PFC等は、半導体を造るためには欠かせない材料です。しかし、地球温暖化に与える影響が非常に大きく、そのまま排出すると環境破壊の要因となります。 そのためキオクシア岩手は、積極的にPFC等の排出量を削減しています。
主な排出量削減の施策は、PFC等の除害装置の設置です。除害装置でPFC等を燃焼分解することで、排出量を大きく削減しています。 キオクシア岩手は、PFC等を使用する、全ての製造装置に除害装置を設置しています。併せて、製造工程でのPFC等の使用方法を最適化することで、使用量の抑制も行っています。

温暖化物質(PFC等)排出量削減

2024年度からの排出量の算定方法は、「電子部品の GHG 排出削減貢献量 算定に関するガイダンス」最新版に基づく。

廃棄物削減

 半導体の製造では、製造工程から発生する廃液や排水処理から発生する汚泥等、多くの廃棄物が発生します。 キオクシア岩手は、廃棄物の発生量を削減するため、2019年の生産開始から、薬品・ガスの使用量削減や排水処理工程の改善に取り組んでいます。 また、徹底した廃棄物の分別や再資源化の方法を検討することで、リサイクル率の拡大を推進しています。

廃棄物削減
化学物質排出量削減

 キオクシア岩手は、製造工程で使用される化学物質の、法規制有無や漏洩等のリスクを評価し、化学物質の排出量削減・代替化に取り組んでいます。
取組みの一例として、揮発性有機化合物(以下、VOC)の除害が挙げられます。VOCは、光化学スモッグの原因となることから、除害装置で燃焼分解することで、排出量を抑制しています。また、VOC特有の臭気も除去しています。

科学物質排出量削減
環境リスクへの対策
環境法令順守

 キオクシア岩手は、環境法令の順守を徹底するため、当社に適用される法令、その他の要求事項を明確にし、製造・動力設備の調達等に、適用される法令の該否をチェックしています。

■法令の一元管理
随時改正される環境法令に漏れなく対応するため、定期的に改正内容を確認しています。キオクシア岩手に適用される改正内容は、「法令登録一覧表兼順守評価表」に反映し、一元管理されています。
■順守評価
毎年、キオクシア岩手に適用される環境法令の順守状況を評価しています。2024年度は、全ての法的要求事項において問題はありませんでした。
■設備投資・設置時の順法チェック
設備投資及び調達時に、水質汚濁防止法や県条例等環境法令の該否を判定し、該当する設備については、必要に応じて届出等を実施しています。

環境測定

 キオクシア岩手は、周辺地域の環境を守るために、北上市と環境保全協定を締結しています。環境保全協定では、法規制より厳しい自主管理基準を設けており、排気や地下水等の測定及び監視をしています。

■測定項目
1.北上市環境保全協定項目
土壌汚染や大気汚染防止を目的に、地下水の測定(ふっ素)及び排気(窒素酸化物等)の測定を行っています。
2.その他項目
排水や悪臭物質、騒音・振動等を定期的にサンプリングし監視しています。なお、排水は下水道放流となりますが、下水処理後の河川への影響を最小限とするため、法基準より厳しい自主基準を設けています。

地下水測定

地下水測定

騒音測定

騒音測定

■分析センター
キオクシア岩手内に分析センターを設置し、サンプリングから分析を迅速に実施できる体制を整備しています。

分析センター

分析センター

COD分析

COD分析

事故・緊急事態対応訓練

 キオクシア岩手は、取り扱う薬品による事故や自然災害等を環境リスクと捉え、それらに対処できるよう、「事故・緊急事態対応訓練」を実施しています。
事故・緊急事態対応訓練は、実際の作業想定や連絡体制等、協力会社と共に意見を出し合いながら行われます。本訓練により、社内全体の環境事故に関するコミュニケーションが活発化され、事故防止の役割も果たしています。

薬液の漏洩を想定した訓練1
薬液の漏洩を想定した訓練2

薬液の漏洩を想定した訓練

各種データ
環境測定データ

キオクシア岩手は、北上市環境保全協定に基づき、環境測定を実施しています。

■大気測定結果

大気測定結果

■地下水測定結果

地下水測定結果

規制値* 北上市環境保全協定にて定めた値
実績値* 実測値は2024年度の平均値、K2エリアを含む

PRTR(化学物質の排出量・移動量の把握)

 PRTR*とは、どのような化学物質が、どこから、どのくらい、環境(大気・公共用水・土壌等)中へ排出されているか(排出量)、廃棄物等として移動しているか(移動量)を把握し、集計・公表する制度です。
「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(PRTR法)に基づき、第一種指定化学物質の年間取扱量が1t以上(特定第一種化学物質においては0.5t以上)となった場合に、環境中(大気、水、土壌)へ排出・移動した量を報告することが義務付けられています。これらの情報は、経済産業省及び環境省が開示しています。

■2024年PRTR対象データ(単位:t/年)

科学物質排出量削減

排出量*移動量* 有効数字2桁とする
0* 当社からの排出・移動が無いことを表す
当該事業所における土壌への排出* 事業所敷地内での埋立処分以外の排出量
当該事業所の外への移動* 下水道へ移動以外で事業所の外へ運び出された量

マテリアルバランス

■投入量

投入量

■排出量

排出量

廃棄物* 廃棄物総発生量
放流水* 当社はすべて下水放流