最近ハマっていること
岩手に来て2か月程経ち、生活も落ち着いてきたので名物やおいしいものを探しています。岩手では焼肉と冷麺がおいしいお店が多いです。盛岡ではわんこそばに挑戦し150杯平らげることができました。仙台ではひょうたん揚げとずんだシェイクが気軽に食べることができるので気に入っています。
好きなお店 : よし邑
北上駅前にある焼肉屋さんで、お肉と冷麺がとても美味しいお店です。
日本で半導体をやるなら、この会社。

日本で半導体をやるなら、
この会社。

私は大学時代に不揮発性半導体メモリの研究をしていまして、学んだ知識を活かせる仕事に就きたいと考えていました。そこで、日本で半導体をやるならばこの会社だと思い、キオクシアの四日市工場見学に参加。そのとき非常に印象的だったのが、量産部門の方がとても楽しそうに話をしていたことです。手がける仕事について自信を持って話す姿を見て、世界で戦える企業の在り方の一端を感じ、私もその一員となって、日本そして世界を牽引していきたいと思いました。入社後は希望が叶って量産部門に配属になり、以来ずっと量産に携わっています。

現在はプロセス技術担当として、製造工程のひとつである成膜や加工をするプロセスの構築をしています。私がメインで担当しているのは、ケミカルドライエッチングと呼ばれるプロセス。直訳すると「化学的に膜を削る」という意味で、成膜されたウェハから、不要な部分を削る工程です。チャンバーと呼ばれる箱の中にウェハを入れ、その中に異なるガスを入れて化学反応を起こすことで、膜を削っていきます。ウエットエッチングやドライエッチングよりも繊細な加工ができるので、高度な加工が求められるときにケミカルドライエッチングが採用されます。私の役割は、生産性や歩留まりの向上を目指して、製造環境を整えること。現在はキオクシア岩手の立ち上げのために、装置の搬入支援から製品を処理できるようにするまで、新規製造ラインの環境をつくっています。

生産性や歩留りを、少しでも高める。

生産性や歩留まりを、
少しでも高める。

エッチングのプロセス技術における重要な業務のひとつに、選択比の最適化があります。シリコンの基板には「酸化膜」「窒化膜」など異なる素材の膜が重なっていますが、例えば「酸化膜」だけを削りたい場合、その下にある「窒化膜」はできる限り削れない方がいい。そのため膜毎に削れる量を調整するのですが、その比率を選択比と呼んでいます。使われている素材や重なる膜の組み合わせなど、条件によってベストな選択比は様々。チャンバー内に流すガスの量、圧力、温度などを調整して、ベストな比率を求めて設定していきます。

ほかにも処理時間を短縮して生産性向上を目指すなどの業務がありますが、どれもチームで検討し、実際に処理をテストし、得られたデータを解析して次に活かすなど、粘り強く作業を重ねていくもの。その結果、歩留まり改善などの成果が出たときは非常に嬉しく、自分の仕事が会社の利益に貢献できている実感を持てます。また優れた成果は表彰されるなど、評価もしてもらえます。以前、歩留まり改善で表彰されたときは、チームのみんなと賞金で打ち上げをしました。
私が日々の仕事で心がけているのは、上司やチームメンバーへの「報・連・相」を欠かさないことと、相談する際は状況を整理して具体的に話すこと、そして関係者と毎日5分以上は話をすることです。チームの仕事が中心なので、コミュニケーションや関係性づくりを大切にしています。

四日市を超える工場をつくりたい。

四日市を超える
工場をつくりたい。

この会社には様々な個性や価値観を持った人が集まっているので、仕事だけでなく日常会話も刺激的で、楽しい職場だと思います。また上司・先輩・後輩と分け隔てなく接して、自分の意見を持っている人が多いです。先輩や上司はもちろん、同僚も頼りになりますし、わからないことを相談すれば話を真摯に受け止めてくれて、詳しい人を紹介してくれるなど面倒見のいい人ばかりです。

私は3年間ほど四日市工場で働き、立ち上げのためにキオクシア岩手へ異動してきました。まだ何も置かれていない広いクリーンルームを見たときは、ゼロから新しく始まることが感慨深く、その立ち上げに携われることに喜びを感じました。また自分にとっても非常に有意義で、貴重な経験ができると思っています。
立ち上げにおいて、まずは四日市工場と同じクオリティーを目指すことが1つの指標になるのかもしれないですが、私の目標は四日市を超えることです。歩留まり率でも品質でも、何か上回るものをつくりたい。これは四日市を出るときに、向こうの仲間たちにも話してきました。キオクシア岩手は少数精鋭なので、プロセス技術として担当工程の経験者が少ないのが現状です。自分が一番というくらいの想いを持ち、私自身もさらに成長して、先頭に立って周りを引っ張っていきたいです。

2019年6月取材時の内容です。